FXの資金管理のやり方|損切りの決め方とロット数の計算を海外FXの数字で解説

エントリーする場所は決めていても、何ロットで入るかはその日の気分で変えていませんか?勝った翌日はロットを増やし、負けが続くと損切りを先延ばしにする。こうした取引を続けると、1回の大きな負けでそれまでの利益がなくなってしまいます。
この記事では、1回の損失額の決め方、損切り幅の決め方、そこから逆算するロット数の計算方法を解説します。最大レバレッジが高い海外FXの口座や、ゴールドで計算するときの注意点も、具体的な数字で確認できます。
Mục lục
資金管理で決めるのは3つ
FXの資金管理で決めるのは、1回の取引で失ってもよい金額、損切りの幅、ロット数の3つです。ロット数は最後に、損失額と損切り幅から計算で出します。
ロット数を先に決めてしまうと、損失額は損切り幅次第で毎回変わります。1ロット10万通貨の口座で0.1ロットなら、損切りが20pipsで2,000円、50pipsで5,000円の損失です。
1回の損失は資金の2%まで
1回の取引で失ってもよい金額は、口座資金の2%以内が目安です。資金10万円なら、次のようになります。
100,000円 × 2% = 2,000円
2%という数字に決まった根拠があるわけではありません。ただ、損失を資金の一定割合に固定しておくと、負けが続いても資金が一気に減ることはありません。
10連敗したときに残る資金
どれだけ勝率が高い手法でも、連敗は起きます。1回の損失を何%にするかで、10連敗したあとの資金は次のように変わります。
1回の損失の割合ごとの10連敗後の資金(損失は毎回その時点の資金に対する割合で計算)
| 1回の損失 | 10連敗後の資金 | 元の資金に戻すのに必要な利益 |
|---|---|---|
| 2% | 約81.7% | 約22.4% |
| 5% | 約59.9% | 約67.0% |
| 10% | 約34.9% | 約186.8% |
1回10%の損失で10連敗すると、資金は約3分の1になります。元に戻すには、残った資金を約2.9倍に増やす必要があります。
慣れないうちは1%にしておくのもいいかもしれません。割合が小さいほど、連敗したあとの立て直しも楽になります。
損切り幅の決め方
損切り幅は、損失額から逆算して決めるものではありません。チャートを見て、予想が外れたと判断できる価格に置きます。
直近の高値・安値の外側に置く
よく使われるのは、直近の安値や高値を基準にする方法です。買いなら直近の安値の少し下、売りなら直近の高値の少し上に損切りを置きます。
安値を下に抜けたということは、上がると考えた根拠が崩れたということです。そのため、そこで取引を終えると判断しやすくなります。
ちょうど安値の位置に置くと、スプレッドやヒゲで損切りにかかりやすくなります。数pipsの余裕を持たせておきましょう。
値動きの大きさから決める
ATRというインジケーターを使うと、その通貨ペアが一定期間にどれくらい動いているかを数字で確認できます。
たとえば1時間足のATRが15pipsなら、1時間で15pips程度動くのは普通の値動きです。損切りを10pipsに置くと、ふだんの値動きの範囲で損切りにかかりやすくなります。
そのため、ATRの1.5〜2倍を損切り幅の目安にする方法があります。ゴールドやポンド円のように値動きの大きい銘柄では、同じ時間足でもドル円より損切り幅が広くなります。
損切り幅をロットに合わせて狭めない
ロット数を大きくしたいからといって、損切り幅を狭めるのは避けましょう。チャートの根拠がない位置に損切りを置くことになり、予想が当たっていても損切りにかかりやすくなります。
損切り幅が広くなったときは、ロット数を下げて損失額を2%に収めます。
決めた損切りは、エントリーと同時に逆指値注文で入れておきます。MT5で損切りを設定する手順を知りたい方は、以下の記事をチェック!
ロット数の計算方法
損失額と損切り幅が決まれば、持てる取引数量は次の式で計算できます。
取引数量 = 許容損失額 ÷ 損切り幅
ドル円のように円が後ろにつく通貨ペアなら、損切り幅は円で表します。1pipsは0.01円です。
ドル円で計算する
資金10万円、1回の損失2%、ドル円の損切り幅20pipsで計算してみます。20pipsは0.20円です。
2,000円 ÷ 0.20円 = 10,000通貨
1ロットが100,000通貨の口座なら、10,000通貨は0.1ロットです。
損切り幅が変わると、持てる量は次のように変わります。
資金10万円・損失2%のときのドル円の損切り幅とロット数
| 損切り幅 | 取引数量 | 1ロット10万通貨の口座でのロット数 |
|---|---|---|
| 10pips | 20,000通貨 | 0.2ロット |
| 20pips | 10,000通貨 | 0.1ロット |
| 50pips | 4,000通貨 | 0.04ロット |
損切り幅が2.5倍になれば、ロット数は2.5分の1になります。どの行も、損切りにかかったときの損失は同じです。
ユーロドルで計算する
ユーロドルのように円が入らない通貨ペアは、損益がドルで動きます。1pipsは0.0001ドルなので、1通貨あたりの1pipsの損益を円に直してから計算します。
1ドル150円なら、1通貨・1pipsの損益は0.015円です。損切り幅20pipsで計算すると、次のようになります。
2,000円 ÷(20pips × 0.015円)≒ 6,667通貨
注文の最小単位が0.01ロットなので、0.06ロット(6,000通貨)に切り下げます。このときの損失は約1,800円です。
口座タイプで1ロットの通貨量が違う
同じ10,000通貨でも、1ロットの通貨量が違う口座では、注文画面に入れるロット数が変わります。1ロット10万通貨の口座なら0.1ロット、1ロット1,000通貨の口座なら10ロットです。
業者を変えたときや、別の口座タイプで取引するときは、注文する前に1ロットの通貨量を確認しておきましょう。0.1ロットのつもりで入れた数量が、実際には100倍の取引量になっていることもあります。
リスクリワードと勝率の関係
損切り幅に対して、利確の幅をどれくらいにするかの比率をリスクリワードといいます。損切り20pips・利確40pipsなら1:2です。
リスクリワードが決まれば、損益がプラスマイナスゼロになる勝率も計算できます。
損益分岐の勝率 = 1 ÷(1 + リスクリワードの比率)
1:1なら50%、1:2なら約33.3%、1:3なら25%です。1:2で取引しているなら、3回に1回勝てば損失と利益がほぼ釣り合います。
ただし、利確の幅を広げるほど、利確の価格まで届く回数は減ります。比率を大きくしても、必ずしも成績がよくなるわけではありません。
過去の取引記録で、自分の手法の勝率とリスクリワードを確かめておくとよいでしょう。
高レバレッジの口座でロット数を決める
ここまでの計算は、国内FXでも海外FXでも同じです。ただ、最大レバレッジが高い口座では、必要証拠金の範囲で注文できる量と、資金管理で持ってよい量の差が大きくなります。
証拠金で建てられる量と比べる
ドル円150円・資金10万円で、必要証拠金の範囲で建てられる上限を比べてみます。
最大25倍の口座:100,000円 ÷(150円 ÷ 25倍)≒ 16,667通貨
最大1,000倍の口座:100,000円 ÷(150円 ÷ 1,000倍)≒ 666,667通貨
損切り20pips・2%のルールで持てるのは10,000通貨でした。最大25倍の口座では、証拠金で建てられる上限はこの約1.7倍です。
一方、最大1,000倍の口座では約67倍になります。ロット数の上限は、証拠金ではなく資金管理の計算で決めておきましょう。
計算したロット数が資金に対してどれくらいの大きさかは、実効レバレッジで確認できます。実効レバレッジは、取引金額を口座資金で割った倍率です。
150円 × 10,000通貨 ÷ 100,000円 = 15倍
損切り20pipsで計算した0.1ロットは、実効レバレッジ15倍です。同じ2%でも、損切り50pipsの0.04ロットなら6倍、10pipsの0.2ロットなら30倍になります。
損切り幅が狭いほど、損失は2%に収まっていても実効レバレッジは高くなります。経済指標の発表などで損切りが指定した価格より不利に約定したときも、実効レバレッジが低いほど損失の増え方は小さくなります。
レバレッジの倍率と取引できる金額の関係を知りたい方は、以下の記事をチェック!
損切りはロスカットとは別に入れる
ロスカットは、損失を一定の範囲で止めるための損切りとは役割が違います。証拠金維持率20%でロスカットになる最大1,000倍の口座で、資金10万円・ドル円0.1ロットを持った場合を計算してみます。
150円 × 10,000通貨 ÷ 1,000倍 = 1,500円
1,500円 × 20% = 300円
必要証拠金は1,500円で、ロスカットになるのは有効証拠金が300円を下回ったときです。それまでの損失は約99,700円になります。
必要証拠金が小さい口座ほど、ロスカットは資金の大半が減ったあとで起きます。ゼロカットがある口座なら、口座残高を超える損失を追加で入金するよう求められることはありません。
そのため、1回の損失を2%に抑えるには、ロスカットとは別に自分で損切りを入れておく必要があります。
ゴールドのロット数の計算
ゴールドは、損切り幅をドル単位で考える銘柄です。1ロットが100オンスの口座なら、ロット数は次の式で計算できます。
ロット数 = 許容損失額 ÷(損切り幅(ドル)× 100オンス × ドル円レート)
資金10万円・損失2%・1ドル150円で、損切り幅を5ドルにした場合は次のとおりです。
2,000円 ÷(5ドル × 100オンス × 150円)≒ 0.0267ロット
0.01ロット単位に切り下げて0.02ロットです。このときの損失は1,500円になります。
0.01ロットでも2%を超える損切り幅
1ロット100オンスの口座なら、0.01ロットは1オンスです。1ドルの値動きで、0.01ロットの損益は150円増減します。
そのため、資金10万円で損失が2%に収まるのは、損切り幅が約13.3ドルまでです。
ゴールドは、経済指標の発表前後などに短時間で10ドル以上動くこともあります。
チャートの節目に合わせて損切り幅が15ドルになると、0.01ロットでも損失は2,250円です。20ドルなら3,000円になります。
このときは損切り幅を狭めるのではなく、取引を見送るか、損失の割合を見直すかを選びます。
ゴールドの1ロットの大きさや必要証拠金を確認したい方は、以下の記事をチェック!
資金管理でよくある失敗
負けを取り返そうとロットを上げる
連敗したあとに、次の1回で取り返そうとロット数を上げると、1回の損失は2%を超えてしまいます。
資金が減ったときは、減った資金の2%で計算し直しましょう。資金が9万円になったら、1回の損失は1,800円です。
同じ方向のポジションを重ねる
ドル円・ユーロ円・ポンド円を同時に買うと、それぞれ2%で計算していても、円高に動いたときには3つとも損切りにかかる可能性が高くなります。この場合の損失は合計6%です。
似た動きをする通貨ペアを同時に持つときは、同時に持つポジション全体の損失にも上限を決めておきましょう。
損切りの注文を後から広げる
含み損が出てから損切りの価格を遠くにずらすと、最初に決めた2%は意味がなくなります。損切りを動かしてよいのは、含み益が出て損失を減らす方向にずらすときです。
ボーナスを含めた残高で計算する
海外FXのボーナスは、取引には使えても、多くの場合は出金できないクレジットです。ボーナスを含めた残高の2%で計算すると、実際に入金した資金に対しては2%より大きな損失になります。
1回の損失額は、ボーナスを除いた残高で計算しておきましょう。
EdgeGraph FXの口座で計算するとき
EdgeGraph FXの口座通貨は円です。MT5に表示される損益も円なので、許容損失額をそのまま円で比べられます。
口座タイプごとに、1ロットの通貨量は違います。マイクロ口座は1ロット1,000通貨で、最小の0.01ロットは10通貨です。
スタンダード口座とプロ口座は1ロット100,000通貨で、0.01ロットは1,000通貨です。最大レバレッジは、マイクロ口座とスタンダード口座が1,000倍、プロ口座が500倍です。
資金が少ないと、2%で計算した量が0.01ロットに届かないことがあります。
たとえば資金5,000円・損切り20pipsで計算すると、持てるのは500通貨です。マイクロ口座なら0.5ロットで注文できます。
ロスカットはどの口座タイプも証拠金維持率20%で、評価損の大きいポジションから順に決済されます。
また、MT5の通信が途切れることがあり、その間は新規注文も決済注文もできません。EdgeGraph FXでは、取引ごとに逆指値で損切りを入れておくことを案内しています。
よくある質問
まとめ
FXの資金管理では、1回の損失額と損切り幅を先に決め、ロット数はそこから計算で出します。最大レバレッジが高い口座ほど、証拠金で注文できる量と資金管理で持ってよい量の差は大きくなります。
EdgeGraph FXの1ロットの通貨量とロスカット水準は、公式サイトの口座タイプのページに掲載しています。自分の口座タイプの数字を当てはめて、ロット数を計算してみてください。
まずはデモ取引で、計算したロット数と損切りを入れて注文する流れを試してみることもできます。
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